徹底的に調べてみたシリーズ第3弾。今回は山口県岩国市にある有名な日本酒『五橋』の「酒井酒造」について徹底的に調べてみました。
お盆に山口県に帰省し、たくさん酒造巡りもしました。その中でも酒井酒造はとても良かったので、そこでの経験もシェアしています。ぜひ最後まで見ていってください!
目次
山口県岩国市にある酒井酒造
まずは今回紹介する『酒井酒造』の基本情報について紹介します。

酒井酒造は山口県と広島県の境に位置する岩国市というところにあります。岩国市内へ流れていく錦川から今津川の方面に下っていったところに酒井酒造はあります。
向かってる最中は本当にここにあるのかね?と妻と話しながら行ったくらい住宅街の中にありました。(笑) 明治4年(1871年)に蔵を構えて以来、この岩国の地に強く根付いている酒蔵なんだなと感じました。

錦帯橋と五橋
酒井酒造の『五橋』は、山口県岩国市の有名な観光地『錦帯橋』と関連があるそうです。『錦帯橋』と『五橋』の関係について詳しく紹介していきます。
歴史のある錦帯橋

錦帯橋は岩国市内に流れていく錦川にかかった、木を組んでできたアーチ状の橋です。日本三大橋の1つでもあります。
春には桜が咲き乱れ、夏には鵜飼が行われ、秋には紅葉が広がり、四季折々でいろいろな景色を見ることができる観光名所です。



1673年、岩国第三代藩主の吉川広嘉が錦帯橋をかけて以降、台風や洪水で何回も流失しています。その中、先人達が改良重ねて独自の架橋技術を生み出し、今でもその木造の錦帯橋を維持しています。
300余年もの間、その技術が語り継がれているのを知ると、より錦帯橋の歴史の深さと凄さが伝わりますね。

五橋に込めた思い

『五橋』は、そんな5つのアーチが連なる歴史深い橋・錦帯橋を由来にした日本酒です。錦帯橋の優美さを願い「心と心の架け橋に」との思いを込めて命名したそうです。
酒井酒造に飾ってある大暖簾にも「心から心へ橋わたし」と書いてある程、五橋には錦帯橋のように人の心と心を繋ぐ日本酒になって欲しいとの思いが伝わってきますよね。
酒井酒造のこだわり

そのような思いを背負った「五橋」が全国的に広まったのは昭和22年(1947年)の春のことです。
当時は硬水仕込みが全盛だったようですが、その中で「五橋」は軟水仕込みで作った日本酒でした。その軟水仕込みの五橋が全国新酒鑑評会で第1位を取ったことで注目を集めるようになったそうです。
ここからはその五橋を作った酒井酒造の酒造りのこだわりについて詳しく紹介していきます!
米へのこだわり

酒井酒造の五橋は「米」にこだわっています。
五橋蔵元の口ぐせは「酒屋はもっと米を知れ」だそうです。米のことを知ることがおいしい日本酒を作る秘訣だということですね。
それもあり、五橋は平成8年(1996年)から山田錦の契約栽培を始め、契約栽培地に自家精米所を移設しています。
また、平成27年(2015年)から農業生産法人「五橋農纏」を立ち上げて、社員自らでお米も作っています。後ほど紹介する銘柄にも、この農纏の米を使って造った銘柄もあります。
現在では使用する米は全て山口県産の米を使っているくらい、五橋は使用する米にこだわっているようです!
水へのこだわり

日本酒は約80%が水だそうです。したがって、米だけでなく、水にもこだわることがおいしい日本酒を造ることに繋がります。
五橋の仕込み水は前にも述べた通り、「軟水」を使っています。山口県最大の清流である錦川の伏流軟水を使用しており、その硬度は1.6とかなりの軟水です(軟水は硬度0~60の間なのでその中でもかなりの軟水です)。また、酒井酒造では製造場内に深さ10m、30m、40mの井戸から汲み上げたものを使っています。
この水へのこだわりが五橋の香り高くてきめ細かい酒質に繋がっているようです!
人へのこだわり

最後に酒井酒造は「人」にもこだわっています。
五橋の杜氏は大津杜氏(山口県大津郡)です。また蔵人も山口県出身者です。ことごとく山口の人にこだわっています。
地元の風土が育んだ料理との組み合わせまで頭に入れて造るということを考えると、確かに山口県出身の方がよりおいしい日本酒を作ることができます。
そこまでこだわった結果が今の五橋につながっていますね。
当たり前のことを当たり前にやる

「当たり前のことを当たり前にやる」この言葉は酒井酒造の企業理念です。
米・水・人にこだわり、さらに当たり前のことを当たり前にやることを徹底。
おいしい日本酒を造るには当たり前のことなのかもしれないですが、それを当たり前にやることをしているからこそ、五橋という全国でも有名な銘柄ができたのかもしれないですね!
私も一社会人として、当たり前のことを当たり前にやるということはとても重要な事だと改めて気づきました。
銘柄紹介
最後に酒井酒造の銘柄をいくつか紹介します!
五(five)シリーズ
まずは『五(five)シリーズ』を紹介します。五(five)シリーズには6種類あり、それぞれ酒質と季節感が異なります。
今回はその中でも、飲んだことのある3種類について紹介します!
純米酒 白糀(イエロー)

まずは『純米酒 白糀(イエロー)』です。
イエローは通年商品で1年中飲むことができます。一般的に焼酎の仕込みで使う白糀(通常は黄糀を使うそう)を使用した純米酒です。
白糀を使うことによってクエン酸ができ、甘酸っぱい口触りの日本酒になっています!爽やかで夏にもピッタリな日本酒です!
純米辛口(レッド)

続いては『純米辛口(レッド)』です。
レッドも通年商品で1年中飲むことができます。こちらはラベルの見た目通りの超辛口の日本酒で、すっきりな飲み口です!
食事との相性もよく、冷酒、常温、熱燗まで色んな温度でも楽しめる万能銘柄です!
純米吟醸生酒(ブルー)

最後が『純米吟醸生酒(ブルー)』です。
こちらは季節限定商品で、夏(6月15日〜9月14日)に販売されます。夏に出されることもあり、クセがなくすっきり爽やかな飲み口で、とても飲みやすい銘柄です!
もうすぐ販売も終了するのでもし飲みたい方はお早めに手に入れるか、飲めるお店に行くことをおすすめします!
また、こちらの記事でも五(five)シリーズや他の山口の日本酒について紹介しているので、こちらもご覧下さい↓
NOTEN 生もと純米酒

最後は限定酒『NOTEN 生もと純米酒』です。
こちらは先程、米のこだわりでお伝えした五橋農纏の米を使って造った日本酒です。私はお店に出ているところを見たことがなかったので、かなり珍しい銘柄かと思います!
この銘柄は穏やかな香りでフルーティーな味わいの日本酒で、ほのかな乳酸(ヨーグルト感)がありとても美味しかった銘柄です!この銘柄はとても気に入ったので定期的に買おうかと思います。(笑)
五橋のYouTubeチャンネルでも紹介しているものがあったので、ぜひ見てみてください↓
酒蔵巡りシェア

今回は山口の実家に帰省したこともあり、実際に酒井酒造に行きました。酒蔵では、担当の方が五橋の様々な銘柄を説明をしてくださり、もちろん試飲も沢山できました!
↓妻がたくさん試飲していました(笑)

また、その場で買って持って帰ることもできますし、もちろん注文して家に送ることもできます!今回は五(five)シリーズのブルーとNOTENを買って家に送りました。


接客もお酒もとても最高だったので、ぜひ山口県岩国市を観光する際は行ってみてください!
最後に
今回は山口県の有名な銘柄『五橋』の酒井酒造について紹介しました。実際に酒造に行って、銘柄の説明を聞いたり、その場の雰囲気も感じて、より五橋がお気に入りの酒蔵になりました!
また、限定酒『NOTEN 生もと純米酒』が本当においしかったので、ぜひ手に取って飲んでみてください!
これまでのシリーズはこちらをご覧ください↓
それではまた次の調べてみたシリーズをお待ちください!
◾︎ 参考サイト
錦帯橋 公式ページ https://kintaikyo.iwakuni-city.net
酒井酒造 公式ページ https://gokyo-sake.co.jp

松田賢太(マツケン、すけさん)
フリーランスシステムエンジニア(2023年8月~)
地方グルメや日本酒、ビール中心にブログ投稿しています。
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