10月にも入り、秋もどんどん深まってきていますね。
秋は日本酒好きの人が待ちに待った「ひやおろし」の時期です!
今回はその「ひやおろし」について、一般的な日本酒との違いや「秋あがり」との違い、特徴、そしておすすめの料理との合わせ方について紹介します!
目次
「ひやおろし」とは?
「ひやおろし」とはどんなもの?
みなさんは日本酒の「ひやおろし」というものをご存知でしょうか?
日本酒好きな人ならこの秋の時期によく「ひやおろし」という字をよく見かけるのではないかと思います。
「ひやおろし」とは、春先に搾った日本酒を1度だけ火入れを行い、そのまま夏の間熟成をさせて秋頃に出荷する日本酒のことを言います。
また、日本酒は通常、貯蔵前と出荷前で2回火入れを行いますが、「ひやおろし」は春に1回火入れを行って貯蔵した後は、火入れをせずに出荷する「生詰め酒」であるのも特徴です。
「ひやおろし」と「秋あがり」の違い
「ひやおろし」と一緒によく出てくる言葉がこの「秋あがり」という言葉です。
みなさんはこの言葉の違いをご存知ですか?
「ひやおろし」は日本酒の種類を指すのに対し、この「秋あがり」は日本酒の状態を指します。
「秋あがり」とは、春に搾って夏の間に熟成させて秋になり、旨みが増した状態のことを言います。つまりは、「ひやおろし」の中でも旨みがアップしたものを「秋あがり」というのですね!
反対に、「ひやおろし」の中でも熟成がうまくいかず、旨みが増さなかったものは「秋落ち」と呼ばれるそうです。
それだけ長い間熟成させて、旨みが上がらなかったら悲しいですね。。
「ひやおろし」の特徴
「ひやおろし」の特徴を『味わい』『飲み方』『時期』の3つの観点から紹介していきます!
味わいの特徴
「ひやおろし」は先程も紹介した通り、春に搾って1回火入れを行い、そのまま夏の間貯蔵して秋頃に出荷します。
春に搾った新酒を長い間貯蔵して熟成させるため、角がとれた奥深い味わいで、まろやかな旨みが特徴です!
一般的な日本酒よりもお米の旨みをより感じることができるのが「ひやおろし」の良いところですね。
また、火入れも通常2回のところを1回にしているため、生酒のようなみずみずしいフレッシュさも感じることができるのも特徴です!
飲み方による特徴
◾︎ 冷酒や常温
冷酒や常温で飲むとよりひやおろしの繊細な味わいを感じることができます。
また、すっきりした飲み口を楽しむことができるので辛口のひやおろしはこの飲み方がおすすめです!
◾︎ 燗酒
燗酒で飲むとひやおろしの奥深い旨みやコクをより感じることができます。ぬる燗や熱燗で飲んで見ることをおすすめですします!
温度による変化についてはこちらの記事でも紹介していますので、合わせて見てみてください!
時期による特徴
「ひやおろし」の出荷時期は大きく分けると3種類になります。
早いところでは8月末頃から始まるそうですが、ほとんどは9月から11月頃にかけて市場に出回ります。
「ひやおろし」は出荷時期の違いによって味わいも変わります。それぞれの呼び方と味わいの特徴を紹介します!
◾︎ 9月『夏越し(なつごし)酒』
9月の『夏越し酒』は熟成したまろやかな旨みはありつつ、夏酒のフレッシュさも兼ね備えているのが特徴です。
冷酒や常温、みぞれ酒のように冷たくしてすっきり飲むのがおすすめです!
◾︎ 10月『秋出し一番酒』
10月の『秋出し一番酒』は熟成も深まり、まろやかな旨みや芳醇な味わいが特徴です。この秋出し一番酒は3つの時期の中でも一番味や香りのバランスが取れたものが多いです。
ぬる燗よりも少し低い人肌燗(35度くらい)で飲むと、よりお米の甘みや香りが際立つのでおすすめです!
◾︎ 11月『晩秋旨酒(ばんしゅううまざけ)』
11月の『晩秋旨酒』はひやおろしの中でも熟成がMAXに達した「完熟」のものが多いのが特徴です。濃厚な旨みや香りを楽しむことができます!
ぬる燗や熱燗でさらに旨みや甘み、香りを際立たせて飲むのがおすすめです!
おすすめの料理との合わせ方
「ひやおろし」だけでなく、秋は「食欲の秋」と呼ばれるほど色んな食材がおいしい時期です。
今回はそんな「ひやおろし」に合うおすすめの料理をいくつか紹介していきます!
炙りしめ鯖
鯖は秋が旬の魚です。この鯖を酢でしめた料理が「しめ鯖」です。
酢でしめたしめ鯖を炙って「炙りしめ鯖」にすれば、より鯖の旨みが増し、ひやおろしの旨みとマッチしておいしいこと間違いなしです!
さんまの塩焼き
秋と言えば、やはり「さんまの塩焼き」。秋の魚は脂がしっかり乗っていて、旨みが強いものが多いのが特徴です。
鰹や鯖の塩焼きでもひやおろしの旨みとよく合うので、ぜひ塩焼きでも楽しんでみてください!
かぼちゃの煮物
秋の野菜と言えば、「かぼちゃ」ですね。かぼちゃを使った「かぼちゃの煮物」もひやおろしと相性が良いです。
かぼちゃの煮物の甘み、旨みとひやおろしの旨みが掛け合わさり、より一層深みを増します。ぜひご一緒に食べてみてください!
きのこの炊き込みご飯
きのこも秋の食材のひとつですね。きのこを使った「きのこの炊き込みご飯」もひやおろしには抜群の相性です!
秋のきのこも旨みや香りが特徴なので、ひやおろしととても相性がよいです。ぜひ〆にはきのこの炊き込みご飯はいかがですか?
おわりに
今回は「ひやおろし」とは何か、そして「ひやおろし」の特徴とそれに合うおすすめの料理について紹介しました!
今が旬のひやおろしです。ぜひじっくり堪能して秋を楽しく過ごしていきましょう!
他にも日本酒について紹介しているので良かったら見ていってください↓
◾︎ 参考サイト
久保田公式サイト https://magazine.asahi-shuzo.co.jp/enjoy/53
photoAC https://www.photo-ac.com
松田賢太(マツケン、すけさん)
フリーランスシステムエンジニア(2023年8月~)
地方グルメや日本酒、ビール中心にブログ投稿しています。
エンジニアの視点や技術を使って、みなさんに地方の良さを発信しています!
※システムに関する相談もお待ちしてます。